2023年度南関東公営競馬
重賞レース回顧 《6月》
6月7日東京ダービー(SⅠ)
大井2000m
優勝馬:ミックファイア
無敗で二冠達成のミックファイア。レース前は落ち着きがなくテンション高めだったが、いざレースとなると番手から抜群の手ごたえ。直線ではあっさり後続を引き離して6馬身差圧勝。羽田、ダービーのレースぶりからポテンシャルは相当で、JRA相手となるジャパンダートダービーでも期待ができる逸材。ミックファイアと同世代で不運としかいいようがないヒーローコール。ミックファイアを捕まえにいって引き離される格好だが、相手の強さに脱帽。3着ナンセイホワイトは一気に時計を詰める快走といっていい内容。今後の成長しだいでは上位馬と差のない競馬ができそうな素質馬。
6月13日川崎スパーキングスプリント(SⅢ)
川崎900m
優勝馬:キモンルビー
電撃の900m戦をほぼスタートで決めたと言っていいキモンルビー。申し分ないロケットスタートでかなりのアドバンテージを保ったまま直線でも余力十分の走り。2022年の船橋記念で重賞制覇決めてからなかなか勝てずにいたが、これで吹っ切れるか。格下の身ながら果敢に先行して食らいついたプリモパイソンが2着。テン乗りでもしっかり結果を出した吉原騎手もさすが。内をしぶとく伸びたエンテレケイアが3着。
6月14日関東オークス(JpnⅡ)
川崎2100m
優勝馬:パライバトルマリン
超スローの逃げフェブランシェは地方の馬場が堪えたのか大バテ。中央のダートで見直したい。番手で折り合ったパライバトルマリンが追いだしてからしっかり反応して重賞制覇。例年に比べ走破時計が極端に遅くレベルは高くない印象。2着は決め手比べで劣ったクレメダンジュ。ロスなく進んだが及ばず。メイショウオーロラは直線伸びあぐねて3着まで。
6月27日優駿スプリント(SⅡ)
大井1200m
優勝馬:フジコチャン
前走若潮スプリントで1200mを経験し、中団から脚をのばす新たな面を発揮。今回は外枠から無理せず好位を取って余裕の追走。先に抜け出したポーチュラカを捕らえて重賞制覇のフジコチャン。入れ込む気性が課題だったが、落ち着き払ったレースぶり。テイエムサウスダンの半妹で血統面では申し分なし。スプリント界を引っ張る存在に。勝ち馬の決め手に屈したポーチュラカは前走で古馬相手に完勝とスピード能力は確か。早めに動いたぶんの差で右回りの方がスムーズに走れる。メンコイボクチャンは外枠で外々を回る不利も3着と力はみせた。
6月28日帝王賞(JpnⅠ)
大井2000m
優勝馬:メイショウハリオ
2分1秒9の走破時計はいくら時計の出る馬場とはいえ優秀。上位3頭の力は抜けていて手に汗握る争いはまさに春のチャンピオンを決める舞台にふさわしい。そんななか、帝王賞史上初の連覇となったメイショウハリオの決め手は素晴らしかった。JRA、海外のGIでも期待できそうな充実ぶり。サウジアラビア、ドバイ帰りでもイン突きで惜しいハナ差の2着クラウンプライドも立派。テン乗りでもこの着差、さすがは川田騎手。テーオーケインズもドバイ帰り。スタートでのわずかな不利が最後に響き持ち味を出せず3着。それでもハナ、アタマ差で悔しいが上々の走り。