2023年度南関東公営競馬
重賞レース回顧 《7月》
7月5日スパーキングレディーカップ(JpnⅢ)
川崎1600m
優勝馬:レディバグ
昨年2着のレディバグがこれまで後方からのレースぶりから一変の番手競馬。バッチリのタイミングで抜け出しゴール前猛追のスピーディキックを押さえ込んだ。マイルベスト、タイトル奪取で勢いに乗るか。2着スピーディキックはJRA相手でも切れ味は一級品だけにこの取りこぼしは痛恨。スムーズならと思わせる内容で、これからの牝馬ダートグレード路線はこの馬中心になる。人気のグランブリッジは初距離に加え、58キロの酷量はさすがに堪えた様子。それでも後方から詰めてくる脚は実力のなせる業。適距離で見直し。
7月12日ジャパンダートダービー(JpnⅠ)
大井2000m
優勝馬:ミックファイア
戦前の予想通りミトノオーが先手を奪いマイペースの逃げ。番手にテーオーリカード、ユティタム、オマツリオトコが追走する形でJRA勢の集団。注目のミックファイアはいつもより少し後ろから好位の外め。直線半ばで脚いろが鈍るミトノオーらを一気に捕らえて突き放す快勝。来年からダート路線が大きく様変わりする予定だが、南関東三冠を無敗で制する快挙。JRA勢を置き去りにする切れ味はまさに異次元。秋以降、さらなる飛躍に向け磨きがかかれば強力古馬勢撃破も夢ではない。先行勢が苦しむ中、終い脚をのばしたキリンジが2着。ユティタムは暑さが影響したのか4着まで。
7月19日プラチナカップ(SⅢ)
浦和1400m
優勝馬:サヨノグローリー
無理せず逃げるベストマッチョをエンテレケイア、サヨノグローリーがマークする形。直線で粘るベストマッチョを捕らえ完璧なレース運びでサヨノグローリーが重賞制覇。管理する工藤調教師は重賞初勝利、鞍上の澤田騎手は今年フジノウェーブ記念、若潮スプリントに続く重賞3勝目と好調。人気のアマネラクーンはエンジンのかかりが悪く直線詰めるもアタマ差及ばず。逃げたベストマッチョは逃げ馬がゴール前で止まる傾向にあった日で仕方なし。
7月25日習志野きらっとスプリント(SⅠ)
船橋1000m
優勝馬:キモンルビー
全国各地からスピード自慢が集結した注目の一戦は、スタートダッシュからゴールまで全速力で走りきったキモンルビーが昨年2着の雪辱を果たしチャンピオンに。3冠達成の御神本騎手のエスコートもさすが。テンでは置かれたギシギシも持ち前の決め脚発揮でゴール前猛追。内枠で砂をかぶってもあの末脚なら今後の収穫となったはず。負けてなお強しの内容。定量戦で同斤量、格下ながら3着善戦のプリモパイソン。天下の吉原騎手に連続して乗ってもらえた恩恵があるにしろ、大健闘といえる。