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   第34回 「厩務員、去る」

 9月某日、大井競馬場厩務員の送別会に出席した。

 池田武志さん。1950年(昭和25年)生まれで、定年の65歳を迎えた。

 新潟から縁あって大井へ。佐野謙二厩舎は2年足らずの在籍だったが、若手や中堅に慕われていた



(佐野)「厩舎に私より年長の人が在籍したのは、開業以来始めて。それに腕があるから」

 “ラストラン”となった担当馬のコスモスピカは、岡部誠騎手の手綱で見事勝利。所属厩務員全員が集まった口取り写真から、池田さんの人柄が伝わってくる。 その様子は厩舎ブログでも紹介されているが、なぜか調教師は写っていない。

(佐野)「私は馬を見るために出張していて……」

 経営者は忙しく、感慨に浸っている暇もない。送別会の翌日も、午前8時には羽田空港である。


 5年前、2010年(平成22年)に佐野厩舎を初めて見て感じたことは「開業4年目か。ベテラン厩務員が若手の手本となり、さらにしっかり攻め馬ができる人が増えればいい」だった。

 2年前に加わった池田さんの力も少なからず好影響を与えたはずで、厩務員に元騎手が2人在籍。何回か登場したスマイルピース担当の太田篤君も5年前にはいなかったメンバーで、ビッグレッドでバリバリ乗っていた腕利き。そして現在は、所属ジョッキーの高野誠毅騎手もいる。

 地味ながら毎年成績を延ばし続け、昨年は念願の重賞初勝利をスマイルピースの黒潮盃で達成。今年は9月10日現在で17勝だが、宴会の様子からも分かるように(?)、厩舎のムードは前向きで、みんな とにかく明るい。

 調教師補佐だった田中正人くんは、調教師試験に合格して開業待ち。北海道で修行中で、この日は不在。佐野師にとっては弟子筋の調教師が誕生したわけで、5年も経つといろいろな展開があるものだ。





(笹岡)「ボクのことも、撮っておいてください」

 弊社大井担当トラックマンの市川俊吾と仲良しという笹岡夢望厩務員。今日は楽しかったね。また、明日から頑張ろう!
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